私が「この仕事をしてみたい」と思ったのは、30歳くらいだったと思う。
32歳くらいだったかもしれない。
でも、そのきっかけはもっと前にある。
16歳の頃から、ずっと腰が痛かった。
高校、大学の授業で硬い椅子に座っていることがつらかった。
授業を受けていても、頭の中では勉強より腰の痛みのほうが気になっている。
痛い。
早く終わらないかな。
そんなことを考えていた記憶がある。
社会人になってからは、サービス業の仕事に就いた。
身体を使う仕事だった。
腰が痛いからといって、簡単に休むこともできない。
そんな状態で仕事を続けていたからなのか、何度かひどいぎっくり腰をやった。
3回くらいだったと思う。
そのたびに、一週間ほど仕事に行けなくなる。
自分にとっても、職場にとっても、最悪だった。
そんなあるとき、転勤先で地元の方から、
「腰なら、あそこがいいよ」
と教えてもらった。
整骨院だったと思う。
そこで施術を受けた。
そして、不思議なことが起きた。
施術は、一瞬だった。
そして、その後、腰の痛みが消えていた。
「えっ……」
本当にそんな感じだった。
今までずっと痛かった腰が、痛くない。
あまりにも不思議だった。
そのときは、それ以上深く考えなかったのかもしれない。
でも、その体験は、ずっと自分の中に残っていた。
30歳くらいになった頃。
これから先、自分一人でできる仕事はないだろうか。
そんなことを考えるようになった。
そのとき、ふと思い出した。
あのときの腰。
あの施術。
一瞬で痛みが消えた、あの不思議な体験。
そして、
「自分も、こんな仕事をしてみたい」
という気持ちが、少しずつ大きくなっていった。
今振り返ると、私がこの仕事を始めたきっかけは、何か大きな決意があったからではない。
自分自身が長い間、身体の痛みに悩んでいたこと。
そして、その痛みから救われたように感じた、一つの体験。
その記憶が、何年も後になって、自分の仕事につながっていった。
人生って、不思議だ。
そのときは何の意味があるのか分からなかった出来事が、何年も経ってから、自分の進む方向を教えてくれることがある。
私にとって、あの腰痛と、あの施術との出会いがそうだった。
まだ、このときは知らなかった。
ここから先、どんな道を歩くことになるのか。
そして、何十年もこの仕事を続けることになるとは。
それは、また次の「しあわせの種」で書こうと思う。
今日の話は、私がこの仕事を始めることになった「種」の話。
あのときの小さな体験が、今のしあわせカイロにつながっている。
それが、今日のしあわせの
種だった。






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